マンション大規模修繕の費用相場と工事内容|失敗しない業者選びのコツ

マンション大規模修繕は、建物の寿命資産価値を左右する一大イベントです。しかし、業界の慣習である「12年周期」が必ずしも最適とは限りません。本記事では、マンション大規模修繕の適切な時期や費用相場、管理会社任せにせずコストを抑える方法など、失敗しないためのプロの視点を徹底解説します。

代表取締役

【監修者】長谷川 昭人

専門領域・保有資格
・一級塗装技能士
・雨漏り鑑定士

経歴・実績
・1998年 高槻市にて「長谷川建装」として創業。塗装職人親方として独立。
・2013年 拠点を豊中市二葉町へ移転。住宅リフォーム事業部を新設し、元請事業を本格開始。
・2019年 拠点を豊中市服部本町へ移転。「住まいるヒーローズ」を商標登録。

加盟団体
・大阪府塗装共同組合(第4支部長)
・PQA塗装品質機構(副会長)
・塗魂ペインターズ


1. マンション大規模修繕とは?その目的と必要性

長期修繕計画と建築基準法における「定義」の違い

一般的に使われる「大規模修繕」という言葉ですが、実は国土交通省のガイドラインと建築基準法で定義が少し異なります。 国土交通省の「長期修繕計画ガイドライン」では、建物の基本性能を維持・回復させるために、計画的に行うまとまった修繕工事のことを指します。一方、建築基準法上の「大規模の修繕」は、建物の主要構造部(柱や梁、壁など)の過半に対して行う修繕を指し、確認申請が必要になる場合があります。一般的なマンションの大規模修繕は、主に前者の「性能維持・回復のための定期工事」に該当します。

なぜ必要?大規模修繕を行う2つの大目的

大規模修繕を行う目的は、大きく分けて2つあります。 1つ目は「居住者や地域住民の安全性の確保」です。外壁タイルの剥離・落下や、鉄部サビによる破損は、思わぬ事故につながる危険があります。 2つ目は「資産価値の維持と向上」です。雨風による建物の劣化を防ぎ、新築時に近い性能へ回復させる(修繕)だけでなく、時代に合わせてバリアフリー化やインターホンの刷新などを行う(改修・グレードアップ)ことで、マンションの価値を長期にわたって保ちます。

大規模修繕の適切な時期とは?12年周期に縛られない判断基準

 

従来、大規模修繕は「12年周期」が一般的とされてきましたが、必ずしも12年ごとに縛られる必要はありません。近年の建築資材(高耐久の塗料やシーリング材など)の進化により、建物の状態によっては「15〜18年周期」に延ばすケースも増えています。 もし36年間で計算した場合、12年周期なら3回ですが、18年周期なら2回で済みます。1回分の工事費用(数千万円〜数億円)をまるごと浮かせることができるため、私たち株式会社エースでは、事前の精密な「建物劣化診断」を行い、本当に今工事が必要なのか、それとも延期可能なのかを柔軟に見極めてご提案しています。

2. 大規模修繕で実施される基本の工事一覧|どこをどう直す?


建物を守る基本「外壁補修・タイル工事」

大規模修繕のメインとなるのが外壁です。コンクリートのひび割れ(クラック)を補修したり、浮いてしまったタイルをピンで固定・張り替えたりします。これを怠ると、隙間から雨水が侵入し、建物の骨組みである鉄筋を錆びさせる原因になります。エースでは、専門の職人がタイルの1枚1枚まで音を聞き分けて浮きを見逃さない丁寧な施工を行います。

雨漏りを徹底的に防ぐ「防水工事・シーリング工事」

屋上やバルコニー、共用廊下などは常に雨にさらされるため、防水層の全面的な改修を行います。また、サッシのまわりやタイル同士の隙間にあるゴム状の「シーリング(目地材)」も紫外線で劣化しやすいため、すべて打ち替えて水の侵入をシャットアウトします。

美観と耐久性を高める「塗装工事・鉄部塗装」

外壁全体の保護塗装はもちろん、階段の手すり、エントランスの扉、駐輪場の屋根といった「鉄部」の塗装も重要です。鉄部は錆の進行が早いため、大規模修繕時に足場を利用して一斉に防錆(さびどめ)塗装を施します。

安全な作業のために不可欠な「仮設工事(足場設置)」

一見、工事内容そのものではないように思えますが、非常に重要なのが「足場」を組む仮設工事です。マンション全体をネットと足場で覆うことで、職人が安全に、かつ精密な作業を行える環境を作ります。実は、大規模修繕の総費用のうち、約15〜20%がこの足場代に充てられます。


3. いくらかかる?大規模修繕の費用目安と内訳

1戸あたりの工事費用相場

国土交通省が令和3年に発表した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」や一般的な市場相場によると、マンション大規模修繕の費用は「1戸あたりおよそ100万〜150万円」が目安とされています。例えば、50戸のマンションであれば、総額で5,000万〜7,500万円程度が目安となります。

▼詳しくはこちらから▼
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001477900.pdf


マンション大規模修繕の費用は「1戸あたりおよそ100万〜150万円」が目安とされています。例えば、50戸のマンションであれば、総額で5,000万〜7,500万円程度が目安となります。

 

費用が変動する要因(戸数・階数・形状)

この金額は、マンションの規模や形状によって大きく変動します。タワーマンションなどの超高層建築では特殊な足場やゴンドラが必要になるため、1戸あたりの負担額が上がります。また、総戸数が少ない小規模マンション(20戸以下など)も、足場代などの共通経費を少ない戸数で割るため、1戸あたりの割高感が出やすくなります。

修繕積立金が足りない場合の対処法

「見積もりを取ったら、今ある修繕積立金では足りない…」というトラブルは少なくありません。その場合の選択肢は3つです。


1.一時金を居住者から徴収する

2.住宅金融支援機構などの「マンション共用部分リフォーム融資」を利用する
3.工事の優先順位をつける


上記3つのように、今回は見送る工事を次回に回す(段階施工)。資金不足に焦らないためにも、数年前からの事前の資金シミュレーションが不可欠です。エースでは、限られたご予算の中で最大限の効果を出すための優先順位付けのアドバイスも得意としています。


4. 失敗しないための大規模修繕の流れ(着工までの2年が勝負)

ステップ1:準備と状況把握(修繕委員会の立ち上げ〜劣化診断)

大規模修繕は、工事が始まるまでに1〜1.5年、工事自体に数ヶ月〜半年と、トータルで約2年の期間が必要です。 まずは理事会の中に専門の「修繕委員会」を立ち上げます。その後、プロの専門業者に依頼して「建物劣化診断」を行い、今どこがどのくらい傷んでいるのかを客観的に把握します。

ステップ2:計画と合意形成(工事計画・住民説明会・総会決議)

診断結果をもとに、どこを修繕するかという「工事計画(仕様書)」を作り、概算の見積もりを取ります。重要なのは、居住者への「工事説明会」を丁寧に実施することです。ベランダが使えなくなる期間や洗濯物の干し方の制限、ペットへの配慮などを周知し、最終的に「管理組合の総会」での通常決議または特別決議を経て、正式に工事が決定します。

ステップ3:着工〜竣工(工事中の生活配慮と徹底した品質管理)

契約が済んだら、いよいよ着工です。工事期間中は、騒音や臭い、プライバシー(窓の外を職人が通る)など、居住者の日常生活に大きな影響が出ます。そのため、掲示板やチラシでの小まめな進捗報告など「居住者への配慮」に長けた施工会社を選ぶことが成功の鍵です。私たちエースでは、工事中のストレスを最小限に抑えるためのマナー徹底と、工程ごとの厳しい自主検査を行い、手抜きのない確かな品質で引き渡しを行います。


5. どこに頼む?発注方式の違いと施工業者の選び方


「責任施工方式」と「設計監理方式」のメリット・デメリット

大規模修繕の発注方式には、主に以下の2つがあります。

  • 責任施工方式:工事を行う施工会社に、設計から施工までを一括で任せる方式。窓口が1つでシンプル、かつ無駄なコンサル費用がかからないため、コストを抑えやすいのがメリット。
  • 設計監理方式:設計事務所やコンサルタント会社に設計や工事の「監理(チェック)」を依頼し、実際の工事は別の施工会社に発注する方式。透明性は高まりますが、コンサル費用が別途かかるほか、近年ではコンサル会社と施工会社が裏で手を結ぶ「不適切コンサル問題」も潜んでいるため注意が必要です。


管理会社への「丸投げ」に潜む中間マージンのリスク

日常の管理を行ってくれている管理会社にそのまま大規模修繕を依頼する方法(責任施工の一種)は、お任せできるため非常に楽です。しかし、管理会社は「管理」のプロであり、「施工」の専門外であることが多いため、実際には下請けの専門業者に丸投げされます。その際、20〜30%もの「中間マージン」が上乗せされ、工事費用が大幅に割高になるケースが多々あります。


大規模修繕の費用を抑える秘訣|直接施工会社を選ぶメリット

コストを抑えつつ、高いクオリティの工事を実現するためには、私たちのような「ビル・マンション大規模修繕の専門店(直接施工会社)」に直接相見積もりを取り、依頼することをおすすめします。

エースは、自社で職人を抱え、施工を直接管理する「直接施工店」です。管理会社や大手ゼネコンが挟む無駄な中間マージンを100%カットできるため、同じ予算でもワンランク上の高品質な塗料や防水材を使用したり、浮いた予算を他の改修工事に回したりすることが可能です。

また、数多くの現場を経験してきた「マンション大規模修繕のプロ」だからこそ、相見積もりを取られた際にも「高品質なのに価格が安い」「提案が最も的確だった」と多くの管理組合様・オーナー様から選ばれています。



6. 大切な資産を守るために、まずは「建物劣化診断」から



マンションの大規模修繕は、金額も大きく期間も長いため、管理組合にとって非常に大きなイベントです。しかし、正しい知識を持ち、中間マージンのない信頼できる専門の施工パートナーを選ぶことで、費用を適切に抑えながら、建物の寿命を大きく延ばすことができます。

「うちのマンションは、そろそろ修繕時期なのかな?」「長期修繕計画の予算内に収まるか不安…」とお悩みの管理組合様・オーナー様は、まずは現在の建物の健康状態を知ることから始めてみませんか?

私たちエースでは、ビル・マンションの構造を熟知した専門スタッフが、目視や打診を徹底して行う「建物劣化診断(無料)」を実施しています。診断結果に基づき、本当に必要な工事だけを見極めた最適な修繕プランをご提案いたします。相見積もりも大歓迎ですので、まずはお気軽にご相談ください。

 

エースマーケティング部

ビル・マンションの大規模修繕や改修を検討されるオーナー様・管理組合様へ、資産価値を守り高めるための専門知識やお役立ち情報を発信しています。

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